武蔵小杉の今とこれから
新・小杉散歩
2020.01.30
先人たちの願いを架けた丸子橋
神奈川と東京を結ぶ幹線橋梁として重要な役割を持つ丸子橋。橋としての利便性はもちろんのこと、青いアーチが特徴的な外観の美しさから、地域のシンボルとして長年にわたり地元住民から親しまれています。
丸子橋が架けられたのは、いまから86年前の1934(昭和9)年。それまでは丸子の渡しと呼ばれる渡し舟が丸子橋の200mほど下流に存在し、貨物の運搬ほか、東京-中原間を結ぶ唯一の交通機関として近隣住民に利用されてきました。
丸子橋の架橋は、1884(明治17)年、1901(明治34)年、1920(大正9)年と、長きにわたって当時の地域の有力者を中心に出願されてきましたが、その都度却下され、1934(昭和9)年にようやくその願いが実を結びました。
中原街道の交通量の増加と老朽化により、丸子橋は2000年に改修工事が行われ、現在の橋に架け替えられました。大田区側の歩道の先には、昭和9年の架設当時の旧橋の一部が残されています。
徒歩でのんびり渡り、多摩川駅方面へ。多摩川浅間神社の見晴台から望む、丸子橋と武蔵小杉の景色は格別です。
多摩川浅間神社ふもとにベーカリーカフェを見つけたので、お茶をして、本日の散策は終了。国産小麦と自家培養発酵種にこだわったこちらのパン屋さんは、12月にオープンしたばかりのほやほやの新店だそうです。
多摩川周辺の散策の休憩に、ちょうどいいスポットですね。
Nora Bakery
大田区田園調布1-55-10
「中原街道と周辺の今昔」デジタルアーカイブの丸子橋に関する記事は、こちらからご覧いただけます。