新小杉開発株式会社

新・小杉散歩

2018.10.19

川崎市市民ミュージアム「『さいとう・たかを ゴルゴ13』用件を聞こうか……」

現在、川崎市市民ミュージアムでは、「連載50周年記念特別展『さいとう・たかを ゴルゴ13』 用件を聞こうか……」が開催されています。

本名、国籍、生年月日などすべて不詳の超A級スナイパー・ゴルゴ13が、依頼人から受けた任務を完璧に遂行する姿を描いた劇画『ゴルゴ13』。『ビッグコミック』(小学館)での連載は1968年11月にはじまり、現在、総発行部数は2億部を突破。コミック界における連載最長記録をいまもなお更新し続けています。

今回の展覧会は「軌跡」「狙撃」「女性」「制作」「人気」という5つのテーマで構成され、全エピソードから厳選された初公開を多数含む原画の数々や、さいとう・プロダクション内にある“武器庫”から門外不出とされていたモデルガンを展示、そしてゴルゴ愛用の銃である「アーマライトM16」のモデルガンを実際に構えることができる体感&撮影コーナーの設置など、様々な角度から『ゴルゴ13』の世界を楽しめる企画展になっています。

貴重な原画が39点並ぶ「軌跡」コーナーより。実際には一部しか使用されなかった、幻の扉絵も。

ゴルゴが使用していた銃のモデルガンが展示されている「狙撃」のコーナー。

ゴルゴの愛用銃「アーマライトM16」のモデルガンを実際に構えることができるコーナー。大きさも重量も現物と同じなので、ゴルゴの仕事を体感できる。

作中に登場した100人の女性が描かれたパネルが壁一面に掲げられた「女性」コーナー。ひとりひとりの出典やキャラクター説明も。

さいとう・たかを氏本人が脚本を書いた名作『海へ向かうエバ』の原画も初公開。

「制作」コーナーでは、貴重な資料ファイルや写真などを見ることができる。

さいとう・プロダクションの一部を再現した空間。奥には等身大のゴルゴフィギュアもあり、記念撮影に人気のスポット。

こちらは作業デスクの再現。たばこの火の熱でホワイトを乾かすこともあるため、灰皿は必ず右側に置いているのだとか。

さいとう・プロダクション内にある“武器庫”に保管されている、資料用のモデルガン12丁を展示。写真はスタッフが手づくりした「アーマライトAR15(M16)カスタム狙撃銃」。

「別冊ビッグコミック」「ビッグコミック増刊」が合わせて392冊展示されたコーナー。全巻そろうのは本展が初めて。

オープニング前日の9月21日(金)には開会式が行われ、同ミュージアムの大野正勝館長、福田紀彦川崎市長らとともに、さいとう・たかを氏も登場。連載50周年と今回の展覧会開催について、制作スタッフや関係者、そして読者に感謝の意を表し、「50年も(連載を)やっているということは奇跡に近いような気がする。有難いのを通り越して、人ごとのような気がする」「本当に50年もよく読んでいただきました。ありがとうございます」と感想を語られていました。

左からさいとう・たかを劇画文化財団 評議員 白井勝也氏、さいとう・たかを氏、福田紀彦川崎市長、大野正勝館長。

その後に行われた囲み取材では、50年の長期にわたって連載を続けられるモチベーションについて尋ねられると、「職人主義でしょうね。私は自分のことを職人だと思っているので、米や野菜をつくる人の感覚と変わらない。その感覚だから続けてこれたんだと思う」と自身を分析し、「自分が好きで、自分の感性でものをつくるひとが天才。わたしのように計算ずくめでやっている、こういう人は職人でしょう」と語っておられました。

本展は、11月30日(金)まで開催。また、11月3日(土・祝)には、開館30周年記念特別イベントとしてさいとう・たかを氏によるサイン会を開催。当日ミュージアムショップで特別展図録または「さいとう・たかを『ゴルゴ13』イラスト画集」を購入した先着100名に整理券が配布されます。詳しくは下記公式HPをご確認ください。目の前でさいとう・たかを氏のサインがいただける貴重な機会を、ぜひお見逃しなく!

「連載50周年記念特別展『さいとう・たかを ゴルゴ13』用件を聞こうか……」
期間 : 開催中~11月30日(金)
休館日 : 月曜
開館時間 : 9:30~17:00(最終入場16:30)
観覧料 : 一般1,200円、65歳以上・大学生・高校生1,000円、中学生以下無料
川崎市市民ミュージアム

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