新小杉開発株式会社

新・小杉散歩

2025.04.14

渋川沿いに咲く桜と春の風景

桜の名所が多く点在する、武蔵小杉エリア。今年は冷たい雨にさらされながらも、比較的長い期間、地域に暮らす人々の目を楽しませてくれました。特に、静かな住宅街の中を流れる渋川は、春になると「住吉ざくら」と呼ばれる桜並木が続き、遊歩道には花見を楽しむの多くの人で賑わいを見せます。

元住吉駅からオズ通りを抜けた、綱島街道の櫓橋に建つ「住吉ざくら」の碑とぼんぼり。

住吉観光協会のホームページによると、住吉ざくらは昭和26年(1951年)に、地元有志によって植樹されたと記載があります。現在は「かながわの花の名所100選」にも選定され、木月から今井南町までの渋川沿いに2㎞にわたって、約250本の見事な桜並木が続きます。
毎年3月末には中原平和公園にて「住吉ざくらさくら祭」を開催。今年も3月29日に恒例のステージでの演芸やパレードが行われ、多くの人が訪れました。
雨が続いた4月のある晴れた日、花見客で賑わう渋川の遊歩道を木月から二ヶ領用水の分岐まで歩いた様子を、写真でお伝えします。




この日、法政大学第二中・高等学校では入学式が行われ、新入生たちが校門の前の桜をバックに記念写真を撮っていました。


法政大学第二中・高等学校のある巽橋を過ぎると、桜が頭上を覆うように咲くエリアが続きます。このあたりではベンチに腰を下ろして花見を楽しむ人々や、SNSのための撮影をする若い女性たちなど、人の密度がどっと増えてきます。




足元にはヒメツルソバやハナニラ、ムスカリ、ワスレナグサなど、春の草花も顔をのぞかせていて、川辺の風景に彩りを添えていました。



さらに歩くと、タワーマンションと桜のコラボレーション。こちらも武蔵小杉らしい光景で、撮影スポットになっています。


今井南町に入ると、桜は今井桜と呼ばれます。


やがて渋川は、二ヶ領用水と合流する分岐点にたどり着きます。ここはふたつの水の流れと、満開の桜が交わる美しい風景が広がる場所です。

散歩の途中に立ち止まって春の空気を味わえるちょっとした休憩スポットです。水面には風に舞った花びらが浮かび、まるで「花筏(はないかだ)」のよう。桜の終わりを感じる、穏やかな時間が流れていました。


用水路沿いを歩き続けると、やがて法政通り商店街にたどり着きます。日常の生活音が聞こえてくるこのエリア。小さな子ども連れの家族や、買い物ついでに足を止める方の姿も。

武蔵小杉の桜は、観光名所ではなく「生活の風景」の中にあるのだと、あらためて感じられる、春の散歩道でした。

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