「中原街道と武蔵小杉」3 小杉御殿と小杉村

玉川銀行(原家)

「玉川銀行」と正面入口の軒下に書かれている(原家)(昭和 10年)

西明寺の参道の手前を左折すると、右側に大きなマンションが立っている。その前にコンクリートの長い壁の家がある。原家だ。そこに玉川銀行があった。銀行入り口の石門柱が家を改築するまでは残っていた。
玉川銀行は明治33(1900)年10月1日、原文次郎、小林三左衛門によって小杉のここに設立された。資本金は6万円。
洗足・池尻・用賀・沼部・小杉・上平間等に支店、出張所を設置した。
昭和2(1927)年、銀行法改正にともない昭和7年自主解散した。
明治・大正時代に中原村には小杉に石橋銀行、上小田中の神地に中原銀行があった。
中原街道沿いの中原村の小杉・神地に、3銀行が明治30年代に相次いで設立され整備されていったことは特筆すべきことである。
中原街道沿いの経済活動のそれなりの発展を示しているのではなかろうか。

西明寺のカギの道。正面の左は西明寺参道、右は丸子橋へ。
このあたりは街道の拡張工事で姿を消す日も近い(昭和 45年)

左の長い塀の家は玉川銀行のあった原家。中原街道は右に曲がる。カギの道、左は西明寺の参道入り口(平成 10年)


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